大阪万博

 2025年の大阪万博については費用が当初の想定から増えたとか、いろいろ言われていますが、予定通りに開催してほしいと思います。


 1970年にも大阪で万博が開かれました。生まれる前の事で、よく知りません。


 このときは「太陽の塔」が建てられて、それは映像で見ました。今回の2025年の大阪万博では、日除けの屋根を会場を取り巻くように作るそうです。熱中症対策でしょうね。前回、「太陽の塔」のときも、ドーナツ型の大屋根が作られ、その中央に塔があったそうです。「太陽の塔」は現在でも健在ですが、今回の日除けは終了後は取り壊すと聞いています。「太陽の塔」の建設費は6億3千万円(大屋根が含まれるかは不明)、今回の日除け屋根は350億円だとか。それを壊すのはもったいないと思います。


 「太陽の塔」を作った岡本太郎氏は当時の前衛芸術家でした。「芸術はバクハツだ」で有名です。前回の万博では、他にも多くの前衛芸術家が参加したそうです。1970年の万博は「進歩と調和」をテーマにしていて、アバンギャルドの祭典だったのかもしれません。音楽でいうと、クセナキス、シュトックハウゼンといった、それこそ、バリバリの前衛作曲家がにやってきたとのことです。日本人では、前衛作曲家といわれる武満徹氏や湯浅譲二氏もいたようです。


 この日本人作曲家がどのような音楽を作っていたのか、一般に知られた楽曲から見ていきましょう。湯浅譲二氏はNHKの大河ドラマのテーマ音楽も作曲しています。「元禄太平記」(1975年)、「草燃える」(1979年)などです。これはYouTubeで聴くことができます。しかも、3分ほどです。今、聴いても、不協和音が鳴り、リズムも変化していて確かに現代音楽だなと思います。といっても、三十年も前の音楽ですが。


 大河ドラマの音楽では、一柳慧氏の「翔ぶが如く」(1990年)も、無調音楽風で不協和音が響き、大河ドラマの中ではかなり変わっています。この一柳氏は、オノヨーコの元夫だったそうです。


 2025年の大阪万博のテーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」だそうです。万博を見るのは初めてですから、どんな最新の試み、そして、どんな前衛パフォーマンスがあるのか期待します。とはいえ、現在では、権威や伝統に対抗するアバンギャルド、前衛は影を潜めてしまったように思います。今の日本では、「前衛」は社会に認知されて、反体制、反骨精神などはなくなり、なにもかも物分かりが良くなったのではないでしょうか。
 アバンギャルドの例が、大阪のオバサンたちだったりして。大阪では全身ヒョウ柄は当たり前か・・・