首相のメッセージ

 岸田首相が、とある会議に送ったビデオメッセージについて、ネットでかなり批判が出ています。今日はこのことについて述べます。なお、YouTubeでは批判動画がありますが、ニュースサイトでは見かけません。め


 首相の発言の中に、日本では人種や性別による差別が見受けられる、というような内容があることを指して、左翼的だとか、国民を侮辱しているなどの意見があります。主張しているのは、おもに保守系の評論家の方々です。


 そもそも、このメッセージは「共生社会と人権に関するシンポジウム」(2月6日)に寄せられたので、共生社会を目指そうという発言の内容は会の趣旨に沿っています。取り立てて驚くようなことはありません。ただ、できれば、「一部にはそのような傾向が見受けられる」としておけばもっとよかったと思います。


 私は、政府広報オンラインで、このビデオメッセージを見てみました。場所は室内で、背景は白い壁、右側に観葉植物、左側には写真パネルが掛っています。正式な会見場所である首相官邸ではなく、日本国旗も置かれていません。従って、公式のメッセージとはいえ、格式はいささか下がると思われます。実は、背景のパネルに、ゼレンスキー大統領との会見の写真があって、ここに、さりげなく両国の旗が写り込んでいますので、国旗がないとは言い切れません。


 このようなメッセージは立憲民主党や社民党が言うべき事柄です。つまり、自民党は、リベラルな意見を取り入れて政策に反映させようとしているわけです。自民党は保守政党ではありますが、常に革新的な政策を遂行しているのではないでしょうか。