自民党の裏金疑惑、その後(2)

 自民党の裏金疑惑、派閥解散などについて、その後の展開、感想などを書きます。今回は二回目です。


1 岸田派では元会計責任者が立件されました。岸田派・宏池会では政治資金パーティーの売り上げは銀行振り込みだったそうです。ある程度、透明性は確保されていました。それでも三年間で3000万円の不記載がありました。
 それはパーティー券の売り上げの中で、どの議員からの紹介だったのかが明記されていないものは記載しなかったようです。正体不明の、いささか危なそうな収入を別枠にしたのは、ある意味、筋は通っています。これを収支報告書に計上していたら、それもまた問題視されたかもしれません。銀行振り込みでも不記載が発生することがあり得るわけで、ここは抜本的な改革が求められるでしょう。


2 自民党の派閥は解散し、人事とお金を切り離して政策本位の集団になるということです。政策を前面に押し出してくるとなると、一般有権者にはかなりハードルが高くなるかもしれません。
 政党の政策、あるいは、政策集団(旧派閥)の政策には、憲法改正の是非、経済政策、エネルギー政策、外交・安全保障などがあります。しかし、現在の自民党に派閥ごとに大きな考え方の差異があるのでしょうか。私にはそれほど違いがあるとは思えません。ここを、政策集団はしっかり説明してもらいたいものです。なおかつ、有権者はそれをある程度理解しなくてはなりません。有権者が政策に興味がなかったら、政治家は有権者にウケそうな話しかしなくなります。
 それは、日本が平和で、とくに問題を抱えているわけではないからだと思います。政策論議など必要ないのです。治安はいいし、それなりに収入もあるのです。とりあえず、ゲームやって、アニメ見て、YouTube見て、たまに旅行して、アミューズメント施設行っての繰り返しです。


 その証拠に、国会でどんな政策の議論がおこなわれているかというと、野党は、相変わらず、裏金議員は辞職しろとか、岸田首相は退陣しろとか、統一教会とかの話ばかりです。これらはほとんど感情的な発言であって、政策とは無関係です。裏金追及ばかりで、予算の中身については議論がないまま、国会は日程が進行し予算は年度内に成立するでしょう。自民党も悪いが、野党にはそれ以上に見るべきものがありません。