自民党の裏金疑惑、その後(1)

 自民党の裏金疑惑、派閥解散などについて、その後の展開、感想などを書きます。


1 自民党のパーティー券裏金問題で、被害を受けた人がいるのでしょうか。少なくとも、私は裏金問題では直接的には被害を受けてはいません。パーティー券収入は、自民党支持者にパーティー券を売って受け取ったお金です。自民党支持者からのお金だった、ここがポイントです。私が買ったのではありません。まして、裏金問題を批判している人が買ったわけでもないと思います。自民党支持者のお金を消費に回したとしたら、小売業とか飲食店が潤います。そうなれば、民間に利益こそあれ、直接的な被害はありません。
 裏金問題が起こったからといって経済が停滞したり、国民の生活が脅かされたことは耳にしておりません。また、反自民・反政府デモもおこなわれていないようです。


2 自民党内で、裏金疑惑について、議員から聞き取り調査をおこなったのは一歩前進だと思います。調査の結果は公開されています。ただし、三年分の調査です。


 これを見ると、還流を受けた82名の議員のうち、立件・起訴された、池田議員、大野議員、谷川元議員のキックバック額が飛びぬけて多いことが分かります。次に多いのは萩生田議員でした。実態を把握したので、今後は処分をおこなって欲しいものです。旧安倍派五人衆が未だに責任を取らないのは、党より己が大事なのでしょうか。
 聞き取り調査の際に、「不記載が脱税になることは知っていたか」と質問してくれればよかったのにと思います。旧安倍派の議員が収入を隠匿して所得税を払っていないのは脱税であり、国家、国民に対する犯罪です。


 旧安倍派五人衆の一人、西村康稔氏は三年間で70万円だったそうです。キックバック・還流は受け取ったが、それを個人の政治資金パーティーの収入に混ぜて記載してあったとのことです。不記載ではなく、地元で「裏金はなかった」というビラを配っていました。おそらく、西村氏はキックバックと不記載は問題があると気が付いていて、自分の報告書に混ぜたのではないでしょうか。派閥の収支報告書に書いていない金額を、議員の報告書だけに記載すると齟齬が生じてしまいます。自分だけはうまく逃げようとした、頭の良い人のやりそうなことです。