オペラに関する試論メモ(箇条書き)

 オペラに関する試論メモ(箇条書き)順不同


 1 オペラの発祥は宮廷オペラだが、イタリアでは商業オペラも盛んだった。これが、のちにオペレッタ、ミュージカルに繋がった。


 2 同じ器楽曲でも指揮者、オーケストラによっては随分異なって聞こえる。それはクラシックファンなら、当たり前のことと受け止めている。楽譜を読み込んだ解釈の違いは当然だ。しかし、オペラの演出となると、ことに、読み替え演出については批判的な意見が多い。オペラでは、音楽、歌詞は原曲のままだから、演出によって違いを出すことは自然である。


 3 イギリスのギルバート&サリバンのオペラ、あるいはオペレッタと言えるかもしれないが、「戦艦ピナフォア」「ペンザンスの海賊」「ペイシェンス」などは、イギリスとアメリカでしか上演されなかった。英語のユーモアとかシャレはドイツ語やイタリア語に翻訳すると理解しにくくなった。前掲のオペラは、クラシック音楽の範疇には入っていない。


 4 オペラは18世紀後半までは、宮廷オペラは貴族の娯楽、商業オペラ、オペレッタは庶民の娯楽だった。それが、モーツァルト、ロッシーニを経て、ウエーバーになると、娯楽から芸術作品の傾向が強まり、ワーグナーに至って確かな芸術となった。それは、交響曲や協奏曲にも言えるかもしれない。あるいは、絵画などの美術も該当するかもしれない。そこには、一連の、市民革命、フランス革命などが関係していることと思われる。